

地域活性化委員会は、令和7年度「地域の子どもたちのためになる事業」をテーマに約1年間活動し、令和8年3月12日、子どもたちの未来を考える「未来創造会議」を実施しました!
主な活動内容は以下の通りです。
- 日彰館高等学校の探求授業に参加
- 同、探求発表の見学および研修会に参加
- 未来創造会議の実施
※日彰館高校関連の事業は、撮影許可を得ていないため写真を掲載していません。
経緯
当初、永山会長から地域活性化委員会に提案された事業内容は、「なにか地域が元気になる事業をやってほしい」という非常にざっくりとした有意義なものでした。

完全ゼロベースからはじまった本事業は、「地域向けイベントの実施」や「地域清掃」など様々なアイデアが行き交うも方向が定まらず……
約半年間の検討期間を経て、「やはり地域を元気にするためには、地域の未来を担う子どもたちのためになる事業が良いのではないか」という結論を委員会として導きました。
そして、委員会の足並みが揃ったまさにその月……
まるで運命と言わんばかりに、三次市吉舎町に校舎を構える日彰館高等学校様から、「子どもたちの探求の授業で、地域とのつながりが持てず困っている」との相談が入りました。
具体的には、「高校生が総合的な学習で地域をテーマに探求活動を行っているが、教員側も商工業に携わっているわけではないので、高校生の質問に答えられず困っている」というものでした。
まずは一度行ってみようということで、当委員会メンバーから有志を募り、10月頃から日彰館高校の探求の授業に参加。
教室に入るや否や生徒から投げかけられたのは、私の予想していたレベルのものとははるかにかけ離れたものでした。
↓実際にされた質問
「自分たちが考えたドーナツを商品化し学祭で売るため、レシピを考え試作品を作ってみたが、
材料費が1つあたり200円かかった。
AIに聞いたら、原価率は販売価格の3割が妥当だという。
しかしその計算では約600円の販売価格となり、
これは一般的なコンビニなどの商品に比べてもかけ離れている。
どこか計算が間違っていると思われるが、どこが間違っているかを指摘してほしい。」
そう言いながらタブレットPCに映ったエクセルの表を見せてくる高校生……。
まさに先生方の相談にあったそのままの現実が、そこにはありました。

自分たちの必要性を強く感じた当委員会は、1ヶ月に約2回のペースで高校の授業を訪問。
質疑応答を繰り返す中で、確実に高校生のためになっているという実感は得られているものの……
実際に訪問を繰り返すうちに見えてきたのは、主に以下の2つの課題でした。
課題1:探求の授業は平日の昼間である
→高校の授業は平日の昼間であるため、
青年部会員が集まって訪問するのはとにかく時間的効率が悪い。
また、そもそも仕事の都合上参加できない会員も出てしまう。
課題2:参加した会員が必ずしも高校生の要望に応えられるわけではない
→たとえばIT専門の永奥委員長に対し福祉の質問をされても、
正しい返答ができないどころか、誤った知識を答えてしまうリスクがある。
せっかく時間を割いて訪問しても、それが子どもたちのためになるとは限らない。
以上の経緯から、地域活性化委員会は事業の内容を「地域の未来を担う子どもたちのため、私たちに青年部にできること」と定め、実際に探求の授業への参加は継続しつつ、地域教育との関わり方や仕組みづくりを検討して行く方向としてまとまりました。
日彰館高校・探求発表見学
令和8年1月29日。
この日は高校生たちが約1年をかけ探求した内容の発表会を見学させていただくため、12名の会員で日彰館高校を訪問しました。
大学の教授や市職員の方々、教育学部の学生さんらとともに青年部会員も各クラスに分かれ、高校生のスライド発表を見学するとともに、質疑応答を通し意見交換を行いました。
約半日に渡る長い時間の事業ではあったものの、昨今のAIを台頭したIT技術の発展に伴い高校生の探求内容も高度化・先鋭化しており、その発表する姿を頼もしく思うと同時に、私たちも地域を担う青年経済人として、身の引き締まる思いで発表を聞かせていただきました。
日彰館高校・研修会
高校生の発表後に行われた大人のみの研修会では、三次市教育委員会・教育部次長の豊田氏の講演を聞いたのち、日彰館高校の教諭の方々と意見交換を行いました。
プレゼンを受け、私たちとしても地域教育に関われるものなら関わっていきたい……
しかし我々も経営者である以上、あくまで最優先は各個人・事業所の事業であり、地域の未来を担う子どもたちのためと言えども協力できる範囲には限度がある。
やはり双方にとって負担のない仕組みづくりが課題であるとの結論を持って、この日の事業は終了しました。
未来創造会議
令和8年3月12日には、上記の過程を踏まえたうえで委員会で精査・検討した内容を青年部会員に共有し、「地元企業としてどのような支援が可能か、今後の取り組み方針を整理する」目的で”未来創造会議”を実施。

はじめに永奥委員長よりプレゼンを行い、本会に至る経緯や現状の課題、委員会で検討した青年部としての関わり方の一例などを参加会員に向け伝えました。

プレゼン後は各5人程度の班を作り、プレゼンの内容について意見交換を行うグループワークを実施しました。

グループワーク中に出た意見については以下の通り。
【Aグループ】
・高校生から気軽に意見を抽出できるプラットフォーム(例えばフォームや掲示板など)を青年部のホームページ、もしくは何らかの形で用意してはどうか?
→パスワードを必須にするなど、セキュリティにも配慮が必要
・三次市はカープと一緒である。
→育成して送り出すだけで戻ってこないことが多いと思う。
→人材の育成も必要だが、一度外に出たにしても戻って来てほしい。
・子どもたちの意見は「自分が考え付かない意見」。
→子どもと継続的に関われるという事実でも経営者としてメリットではないか?

【Bグループ】
・基本的に学生との関わりを持つことに対して賛成である。
・おそらくブルーカラーは興味が持たれにくい。
→青年部として関りを持っても、企業によって人気が片寄るのではないか?
(メリットのある企業とない企業の差が出る)
→ブルーカラーはAIに取られる仕事ではないことをアピールしては?
・インターンのような制度を作ってみてはどうか?
→実際に給料もらいながら働いてみる、職場体験の長期期間版といったもの。
・帰ってくる人に向けて、そもそも市内ではなく県外にもアプローチが必要ではないか?
・地域企業と子どもたちでイベントを一緒に運営してみては?
→たとえ一度外に出てしまったとしても、「三次でもできる!」と思って戻ってこられるようなきっかけを作る事業がほしい。
・企業からも学生にアプローチできる機会があるとなお良い。
→学生を企業側から探してアプローチできる仕組みはできないか?

【Cグループ】
・青年部は単年度制。学校も卒業があるため、引継ぎなどどうする?
・ハラスメント等の対策は決まっていないのか?
・会員によって負担が大きく変わると思う。
・非常に良い事業なので、他団体に広げてみては?
・この事業が地域の就職率アップやU/Iターンに繋がるか疑問。
・この仕組みを続けていくため、だれが管理するかが決まっていない状態で行うべきではない。

【Dグループ】
・会員紹介ページに希望した企業へ質問できる問い合わせフォームを用意してはどうか?
→高校生にとって電話よりハードルも低く、企業の負担も小さい
・学生がすごく良いことをしている。何らかの形で応援してあげたい。
・業種によって偏りが出ると思う。
・成果が見えにくい
→「青年部としてこれやってます!」というよりは、個人でやってる感が出ると思う。
・子供からの要望を各個人で請けるのではなく、青年部としてとりまとめ、割り振る形にした方がよい。
→学生個人対企業でやり取りをすると、相当徹底したマニュアル作成などの仕組みづくりをしなければ必ず問題が起きる。
→例えば青年部に要望を送る日を学校側に決めてもらい、学生の質問を取りまとめた上で問い合わせをいただくなど、組織としての動きが必要だと思う。
・綱領、指針に照らし合わせても会として非常に合致している事業だと思う。やってもいいのでは?

【Eグループ】
・根本「なぜやるのか」が大事。
→この事業が「青年部である必要があるのか」をまずは検討すべき。
・様々なデメリットも想定されるものの、やってみればいい事業だと思う。
→課題については「やってみて埋めていく」のでも良いのでは?
・「青年部の会員紹介ページには名前を載せたいけど、学生は受け入れられない」といった企業に対してはどうするのか?

ご覧のように、短い時間ではありましたが本当にたくさんの意見が出ました。
約32名の登録という大所帯となったこともあり、当委員会だけでは絶対に集めきれなかったであろう様々な意見に触れる中で、人数の力というものを改めて実感するとともに、青年部という会の素晴らしさを痛感しました。

懇親会では「高校生について知ろう!」というテーマのクイズ大会も実施!
お酒とオードブルを用意しての懇親会でしたが、参加会員の多くが、食事を楽しみながらも子どもたちの未来や青年部としての関わり方について議論を続けていた様子が印象的でした。

賛否両論様々な意見があるのは当然のこととして、約30名もの会員が一堂に会し、三次の未来を想い、頭を悩ませ、対話ができたこと、その事実にこそ本事業の意義があったと考えています。
さいごに
本事業により地域や教育、子どもたちの抱える課題に対し青年部として明確な結論に至ったわけではありません。
しかしながら、参加した会員が各々に当事者意識を持ち、未来について考える、そのきっかけとなれたこと自体に意義があったのではないかと思います。
地域活性化委員長としては、この事業を通し得た知見や問題意識、そして子どもたちの未来について、各会員が頭の片隅にでも置いた状態で次年度以降の長期的な活動につなげていただければ何よりも幸いです。

記事作成者:地域活性化委員長 永奥秀太







